2011年6月10日金曜日

7.万葉集は、その源流をどこに求め、どんな課題を提供しているか?

前提(添付参考資料: ⇒ 「国立博物館・日本人はるかな旅」から):

  • 日本人の祖先集団が、日本列島へ最初にやって来たのは、今から4~3万年前である
  • 彼らは、10万年程前にアフリカで誕生した新人(ホモ・サピエンス)の直接の子孫である
  • 日本列島における人類の歴史の見る前に、人類がアフリカで誕生してか ら、新人に進化し、そして世界へ拡散していった、600万年に及ぶ長い歴史がある
この発表での仮説:
  • 人類には600万年の発展の歴史がある
  • 人類は、集団社会をつくり、食を求めて長い旅をしながらそれぞれの文化を作っていった
  • その過程で言語が発達し、複雑化し、やがて定住化とともに整理された文法体系を確立する
  • 日 本語で発達している助詞は、格変化語尾が独立した形であると考えられる(言語の基本文の構造[主語(S)+述語(V)+目的語(O)]を考えた場合、 S/V/Oを決定するのは語順(英語・中国語)か、活用または格変化(インド・ヨーロッパ語族)である。 日本語においては、活用語尾・格変化語尾が独 立・音節化して助詞となったと理解できる)
  • 日本語の起源は、インド・ヨーロッパ語族からヘブライ語・アラム語まで遡ることができる可能性がある。 (今後の文化人類学・言語学・比較宗教/神話学など関連諸研究を待つ必要がある)
  • 倭人は、そもそも大陸・半島・一部は南から移動してきた人たちが日本列島に定住した結果であり、定住後も常に大陸・半島との人と文化の交流があった。 それが「東アジアの中の日本」の意味である
  • 記紀・万葉の文字化も、大陸・半島からの渡来人と先住民族との協力関係の中でおこなわれた。 先住民族自体も大陸・半島などからの渡来人の混合された子孫であった。(人麻呂・万葉編纂者は、そのことをよく理解していた)
記紀・万葉研究の提供する課題:

記紀・万葉研究が提供する課題には、以下が含まれる。

  • 日本人・日本語の(科学的な)起源は?
  • 日本語「助詞」の起源は?
  • 人麻呂は、古代朝鮮語を理解していたか? 
  • 人麻呂は、万葉集の編纂にどのように、どの程度かかわっていたのか?
  • 人麻呂と渡来人とのより詳細な人脈図は?

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